子犬が家族を離れる時期

dog-and-man 2015年02月

皆さんが迎えた犬は、生後何日に親元から離れたかご存知ですか?

子犬を購入したブリーダーやペットショップから送られてくる血統書を見れば誕生日が分かりますし、知り合いから譲り受けた人なら教えてもらえるはずです。

子犬を販売する時期については、法律で生後45日以降と定められています。

テレビやカレンダーなどで紹介されているのは生後30日を過ぎた子犬で、どの犬種であっても一番かわいい時期なので人気があるんですね。

そのため犬を飼いたい人にとっては、一日も早く犬を迎えたいと思っています。

一方でブリーダーは日に日に大きくなる子犬に与える食事や育てるための犬舎の確保など、コストを抑えるためにはなるべく早く引き取ってもらいたいと考えています。

子犬の販売時期について法律で定められているのには、それなりの根拠があるからです。

よく話題になる子犬の甘噛みにしても、どの程度の強さなら噛んでも大丈夫かを兄弟と過ごす中で経験的に覚えます。

それ以外にも犬社会のルールを学び、社会性を育てるためにも一定期間が必要となります。

しかし、この期間については科学的根拠がありません。

このような理由から動物愛護管理法の管轄である厚生省は犬・猫の販売は生後57日以降にしたいのですが、販売側からの反対が強く強制力は宙に浮いた状態です。

環境省としては多くのサンプル調査をすることで、子犬が親元を離れるのに適正な時期を統計的な根拠から明らかにしようとしています。

もちろん良心的なブリーダーさんは生後60日以降を守り、飼い主がどんなに要望しても引き渡さないと決めています。

ペットブームが進む中で無理な繁殖をして、障害を持った子犬が産まれる問題もあります。

これから犬を迎えようとする人は、子犬が親元を離れる時期について詳しく知らない人が多いはずです。

もし子犬を飼いたいと相談を受けたときは、このような事情を説明していただくことで人も犬も幸せに暮らせると願っています。

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